読んだ本の心に残った所を抜き出すだけのブログ

本を読みながら、心に刺さった箇所や、意味を知らない単語に線を引く癖があるのですが、私が線を引いた所を抜き出していくだけのブログです。読めば内容の理解が…できません(笑)ブログを読んで興味が湧いてきたら、本を読んでみてください。

林真理子「ルンルンを買っておうちに帰ろう」

こんばんは、ら草です。
初!感想記事投稿です。どういう風に書こうか悩みます。

─エッセイも、小説も、男の作者のものばかり読んでいる。

─なにをこわがっているんだろう。
 なにをおそれているんだろう。
 若い女がもっているものなんてタカがしれているじゃないか

─とにかく私は言葉の女子プロレスラーになって、いままでのキレイキレイエッセイをぶっこわしちゃおうと決心をかためちゃったのである。

記念すべき第1冊目は、林真理子さんの「ルンルンを買っておうちに帰ろう」です。

私はこの本が、林真理子さん初読みです。
私は作家でブロガーのはあちゅうさんが好きなのですが、彼女がこの本を初めて読んだ時にすごい衝撃を受けた、と言っていたので、私も興味を持って購入しました。

私は相対的に言うと男性よりも女性の方が好きで、(恋愛的な意味ではありません)女性が作った歌や本ばかり好んでいるので、いきなり冒頭で私とは感性が全然違う…!

ブログだったりテレビだったりSNSで、自分の心の醜い部分もさらけ出して、過激とも感じさせる発言をする女性は今では珍しくないかな、と思うのですが、当時ではかなり衝撃を持たれたのかな、と思います。

2018年の今でも、ここまで言ってしまうか、と驚きがあるのに、80年代の刊行当時はもっともっと衝撃だったろうなぁ。


─私はサラリーマンと結婚したい
─あのスーツが似合う容貌とか、いかにも保守的で神経質な感じがぞくぞくするぐらいいい。
─私のまわりには絶対にいないタイプなのよねん。
─かたわらにJJ卒業生という感じの、きれいな女がいたりして入りこむスキが全くないのだ。
─こちらの方なんかまるっきり無視。いや無視というよりも嫌悪といったものさえ感じる時がある。

wikipediaによると、36歳の時にお見合いをして、サラリーマン男性と結婚しているそうです!

─女の方が好奇心と冒険心に満ち満ちているのに反して、男の方がずっと臆病である。
 でもそこがすごおく素敵。
 真っ白いカフスとか、飲んでいるからちょっとゆるめたネクタイの結びめっていうのは、本人たちが感じている以上にずっとセクシーである。

女の人の方が好奇心が強くてアクティブで先進的だなぁというのはすっごく感じます。
だからこそ女性の方が魅力的な人が多いし、男性はつまらん人が多いなぁと思っていました。
最近の勤め人を脱却するのがカッコいい、みたいな風潮もあり(サウザーラジオ大好きです笑)スーツの男性にときめくということが最近あまりなかったんです。
でも確かに、自分の好きな人の好きなところは自分と間反対なくらい堅実で保守的なところだな、と思っていたし、スーツの色気ってそんな風に感じればいいのか、と気づかされると、サラリーマン男性にときめける気がしてきました(笑)

─とにかく彼女はこんな調子ですべてあけすけ。それがとても気持ちよかった。
─色っぽい女は一日にして成らず。

─「誰か私のことをお花好きのやさしい女の子と思ってくれないかしらん」

─思い出の色調が現在の生活とそう変わらないことよりも、パノラマ展開めものすごい変化を見せてくれる方が楽しいと思うけどな。

この感覚は私にはわかりませんでした。自分の田舎の景色が変わってしまったら楽しいよりも寂しいと思ってしまうなぁ。

─ふわっとしたカールしたセミロング、アルファ・キュービックのジャケットとスカート。いかにも清潔で可愛らしくって私は好きなんだけどな。

─やっぱりJJガールというのは、男たちの永遠の憧れですもんね。
 たまには、
 「僕は個性的な女性が好きだ」
 とか、
 「お嬢さんには興味なくて」
 とかいう男もいるけれど、私はこういうのをあまり信用しない。本当のフェミニストというのは、女性に対して実に保守的だということを私はよく知っているから。

─彼女たちはやっぱりおリコウさんなんだ。無個性とかマンネリとかののしられようと、男がどういう女をのぞみ、どういう美しさをのぞんでいるか、ちゃんとわかっている。というより体得している。
 私たちのような自由業の女共が、男の目よりも、まず自分たちの主張を優先しようとするのと非常に対照的である。


うーんなるほど、です。そうですよね、男の人のその感性は(少なくとも日本人男性は)今も変わらず、この先も変わる予感は今のところありませんね。
私は後者のような女性の方が憧れるんですが…💧

吉本ばななさんと岡本敏子さんの対談『恋愛について、話しました』という本も最近読んだのですが、その中で岡本さんは、不特定多数の男性に好まれる格好をする日本の若い女は娼婦と同じだ、というようなことを言われてたんですね。

おリコウと取るか、娼婦と取るか、人によって考え方が全然違う。
私は…それほどファッションに興味が持てないので、拘りのある人をすごいなぁと思う派です(笑)

─ブスはなぜかやたら明るい。
─ブスは突然暗くなる。
 自分たちがこれほどサービスしているのに、世の中には全くなにもしなくても、人から好意をもたれる女たちがうようよいるのを知ってしまうからである。

─「きれいな顔をしている女の子は意地が悪い」これがあてはまらない子たちもけっこういるということがわかってくるからイライラはつのるのみである。

─あのヒトたちはまだ先生に教わった「人間はすべて平等で、等しく幸福になる権利がある」なんて思想を信じているのかしらん。

─「あたしゃブスだから」
 なんていってる女は死ねばいいと思う。
 ブスといいながら、実は媚びていることに本人は気づかない。
 「ブスだから」という言葉の裏に、
 「だけど心はやさしいの」
 「謙虚でしょ」
 「明るい性格でしょ」
 と十言くらい隠されているような気がするのだ。

すごい、すごい、一刀両断(笑)

─結局、次の男へのジャンプ台といおうか、誘い水となるいまの男がいないというのが、私の大きな敗因であろう。
 男などというのは納豆みたいなもので、ひとりつかまえるとあとはズルズルくっついてくるものなのに、私は最初の一粒グリコ三百メートルがないのである。

うっ…耳が痛い。彼氏…作ろう、、。

─女心というのは不思議なもので、相手の男があまりモテすぎても困るし、モテなくても困る。その微妙なバランスのところにいてほしいと願うのは誰しも同じであろう。

─大の男が自分のために必死で嘘をつくのってたまらなくいとしい。

─大きな差がつくのは、コトが終ってからだ。後悔というでっかい焼印をおされて、どてっとベッドに横たわる肉塊となっているのが、いとしさが倍加した恋人となっているのか、それはその時、男がなにをしたのかでわかりますね。

─男が女の部屋に泊まった場合、朝ごはんをここで食べて帰るというのは、彼女の、存在をその日いちにち、しょって帰るというのに等しいのだ。

─(電話で)「いまお茶わん洗ってたの(こういうとき女は、生活のにおいをやたら漂わせたがる)」

─(男にモテないということのデメリットは)ひがみっぽくなる、同性に尊敬されないなどいろいろあげることができる

─男にモノを買ってもらうという行為には、非常に性的なにおいがする。ちょっと女の陰湿な高慢さが漂っている。それがすごくいい。

最近って、性別による経済的な溝が埋まってきて、男性が女性に贈り物をしたりおごったりする文化が退化してきたような気がします。
カップルでも金額を決めて、プレゼントし合うとか。

でも大学生時代、モテる女の子は、年上の男性から色々プレゼントされたりしてたなぁ。
私には全く異世界だったわ、、。

─この世の中で何がいやらしいったって、男をしった女たちの、バージンに対する優越感ぐらいいやらしいものはない。

これはほんとありますね。バージンということに対して、案外女性より男性のが寛容です。

─なるべく早く男に抱かれないと、若さという魔法がとけて、もう男に愛されないのではないだろうかと彼女たちは怖れているのだ。

─いま思えば、男をしるということはそんなにすごいことであったのだろうか。
─男をしるというのは、“納得”ということであり、それ以上のものでも、それ以下のものでもないのだ。

─「トルコに行くよりマシ」私のところへ会いにくるのも、タダでセックスができ、しかも愛情つき。沸かしたてのお風呂があってビールもある。朝食だって場合によってはつく。
 これをはっきりと否定できるような男と
女なんて、たぶんいくらもいないだろう。
 恋だの愛だの騒いだって、せいぜいはこの程度のものである。

トルコ=トルコ風呂=風俗という意味のようです。たぶん。

─二重の大きな目の男というのは、どうしても信用できない感じがあるが、

これ、すご~くわかります。何ででしょう?ぱっちり二重の男性、顔の濃い男性ってなので苦手です。

ラクしたい。
 華やかなことしたい。
 お給料いっぱいほしい。
 みなに自慢したい。
 有名人と知り合いたい。
 「生きがいのある仕事をしたいんです」
 「女性でも一線で仕事ができるから」
 とかいう言葉でうわべをかざっても、本音はこんなところだろう。

─「不採用通知のコレクションのために」
 と考えると、どんなに遠い会社はも明るい気分で行けた。

私も今度転職活動をする時は、上手くいかなくてもこのマインドを持ちたい。

─この頃やっと結論をくだした。
 私ってお金と名声が大好きな女なんだ。
 これを言うのって、
 「私はセックスが大好きな女なんです」
 というぐらい勇気がいるよ。
 セックスが好きな女っていうのは男たちに歓迎されるけど、お金と名声が好きな女というのは、はっきりいってあんまり好かれない。そのふたつをすでに手に入れた女は、男たちは大好きなのにね。不思議ね。

─「私が人に好かれるのは」
 いいかけてやっと気づいた。
 「私が人に好かれるのは、私が何ももってないからじゃありません?!」
─人に嫉妬されたい。
 憎まれるほど強くねたまれたい。


─ともかく平均以上に野心と才能を持つ女たちの方が、男よりずっと住みにくいというのは確かなようだ。


野心や競争心、嫉妬というものを、私はここまで持つことができません。
疲れることや、ストレス溜まるだろうなっていう点でも嫌なので、無意識的に持たないようにしてるのかもしれません。

はあちゅうさんの野心的なところとか、自分の中の醜い感情も冷静に見つめて言語化して世の中に出しているところとか、林真理子さんに影響受けているところもあるのかなーなんて思ったりしました。

女の人は、男の人というものを「カッコいい」から好きというよりは、「愛しくて」好きと思うんですよね。

以上です。長文失礼しました!

ルンルンを買っておうちに帰ろう (角川文庫 (6272))

ルンルンを買っておうちに帰ろう (角川文庫 (6272))

初めまして

初めまして。ら草と申します。
20代社会人女性です。
マーカーを引きながら本を読むのが好きで、自分の防備録・読書日記として、心に残った箇所を引用&感想を書いていきたいと思っています。

本の種類は何でも読みます。
子供の頃は長編ファンタジーを読むのが大好きでしたが、だんだん長編つづき物を読むのが億劫になってきて、小説よりもライトに読めるビジネス書やエッセイの比率が高くなってきてしまいました。

子供時代みたいに、じっくり時間を忘れて読書にのめり込めることが、たとえ時間があったとしても他にやるべきことがあるのでは、とソワソワしてしまって、難しくなってきました。

若い貴重な時間をじっと部屋で読書に注ぎ込んでていいのか??と悩んでしまうのです…
昔みたいに夢中で読書に耽りたい、、、

とはいえやっぱり本が好きで活字好きなので、毎日何かしらは数ページでも読んでいます。

好きなことはたくさんありますが、読書は間違いなく一生好きです。
老眼が怖い…(笑)

読書好きの悲しみは、一生かかっても読みたい本を読み尽くせないだろうということですよね。
それだけ読みたい本がたくさんある時代に生きていることも読書好きの幸せですが。

それではよろしくお願いいたします💕